カワイイ担当
私は三人姉妹の長女として育った。家族は私たち三人姉妹と両親。
家族の中で男性は父ひとりという女ばかりの家庭だった。
(父もそれなりに意見を通す人だったので、影が薄いとかそういうことは一切なかった)
子供のころの私の担当カラーは黒またはブルーだった。担当カラーというほどでもないけど、すぐ下の妹とは年子だったので、母はいつもおそろい・色違いの服を買ってくれて、だいたい私が黒やブルー系の色、同じデザインで妹が赤やピンク系の色を着ていた。(一番下の妹は主にイエロー)
まぁ、小さいころから赤やピンクの服が着たいわけじゃなかったし、そこに文句はなくて、黒やブルーも私なりに気に入って着ていた。(今でもブルー系の持ち物や服の方が私にはしっくりくる気がする。)
それに長女だからというわけではないけど、下に妹が二人いたので、なんとなくかわいい色やモノは妹に譲るものだと思っていた。私もカワイイにはあんまり興味はなかった気がする。
そして月日は流れ現在、私はボブと結婚し、二人の男の子を授かった。
ふと気が付けば家族で女性は私一人という逆の環境になったわけだ。


そして今ー
何をするにも息子たちにママはカワイイカワイイ言われる(これは女の子でもママに言ってくれると思うけど)。そんな事言われ慣れてないので最初のうちは少々戸惑ってしまった。(今は息子たちが小さい時だけの期間限定の言葉だと思うので、ありがたく頂戴しています)
また、例えば家族にプレースマット(ランチョンマット)を色違いのお揃いで買ったりすると、なんとなくかわいい色(ピンクとか)が私にまわってくる。子供のころは妹たちがピンクやカワイイ系の色を先に取るのでブルー系しか残らなかったのに。(話は変わるが、ピンクを”女の子”であるママに渡すのは幼い息子たちにもすでに女の子はピンクという色のバイアスがかかってしまっているのだろうか)
ゲームをしているときに助け出されるお姫様はママ・私。
かしましい女系家族から今は紅一点、夫と息子たちはママは”女の子”だからとチヤホヤお姫様扱いだ。
今まで育ってきた家族と今の家族の私の地位が違いすぎて、年取ってこんな素敵なポジションにいさせてもらっていいのかしら、と今だ日々恐縮してしまう。(実際は家族の下働きするお姫様だけど。)
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