人種を越えて兄妹
結婚前のはるか昔、私はロンドンのシェアフラットに住んでいて、ボブは良くそこを訪れていた。
そのフラット(日本でいうマンション)にはいつもポーターさん(管理人さん)がエントランスに常駐していた。ポーターの人は何人かいて交代で来ているようだった。
ボブはいつも出掛けた後、私をフラットまで送ってくれたり、または家に遊びに来たりしていて、その時はもちろんフラットのエントランスを通るので、毎回ポーターさんとは挨拶をしていた。
ある日の夕方、フラットにひとりで帰宅したら、ここ最近常駐していることの多いポーターさんが座っていた。挨拶をし、エレベーターの方向へ歩きかけた時、珍しくそのポーターさんに話しかけられこう聞かれた。
「いつも訪ねてくるあの男性は君のお兄さん?」
(心の声)
『・・・ボブのこと?
ん、お兄さん?(もしくは弟)
えぇー、なぜそう思う?顔全然違うじゃん!
その前に明らかに人種が違うでしょー。』
質問の真意はわからなかったが、とりあえず「違います。兄ではありません😃」と笑顔で答えてエレベーターに乗った。
ポーターさんもそれ以上は何も聞かなかった。
あれはブリティッシュジョークだったのか?(でも真顔だった)
あるいは管理人として居住者の安全を図るため、訪問者の身元確認をそれとなく試みたのだろうか。
いや、もしやbrotherって何か私が知らない違う意味もあったりするんじゃない?
ああ、質問の意図がわからない。
その後、ボブがそのポーターさんに会った時には何も言われず、こちらからも言わなかったので質問の本当の真意については現在まで結局わからずじまいだ。
あ、もしかしたら私のヘロヘロの英語能力ではbrotherの聞き取りさえも間違ってて、本当は違う単語だったのかも。
最近のコメント