ママたちの揺れる

どこに行くにも長男をまだ抱っこで移動していた頃。

ちょっとした会で初めてのママたちと立ち話をした。

私は人見知りをしてしまうので、初めての方たちとガンガンおしゃべりができない。

相槌を打ちまくる感じでやっとこ会話に加わっている風を装っていた。

指摘されて初めて自分が揺れていることに気づいた。

やだ、恥ずかしい…。

もしかしたら揺れることで無意識のうちに話に加われない手持ち無沙汰感覚を取り繕おうとしていたのかもしれない、と思った。

でもやさしいママたちは自分たちも揺れてしまうと言っていた。

そう、今ならわかる。

お母さんたちは赤ちゃんを抱っこしていてもしていなくてももう揺れずにはいられないものなのだ。

お母さんたちにとって「揺れる」は無意識の領域になっている。

子供がいつでも心地良くいられる環境を作るべく、もう生態の一部になってるだなんてあなたは健気に頑張っている、と昔の自分に言ってあげたい。